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中期経営計画

長期目標(2030年度)・中期経営計画(2021~2024年度)

azbilグループは、オートメーションに関わる製品・サービスの提供を通じて持続可能な社会へ「直列」に貢献し、成長を目指す「長期目標(2030年度)」ならびに「中期経営計画(2021~2024年度)」を策定し、2021年5月に公表いたしました。

azbilグループは、「人を中心としたオートメーション」の理念の下、事業を通して持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献を実践することで、自らの中長期的な発展を確実なものとし、企業価値を持続的に向上させることを目指しています。このため、2030年度をゴールとし、売上高4,000億円規模、営業利益600億円規模、営業利益率15%程度、ROE13.5%程度の企業体を目指す「長期目標」を策定し、これを実現するための最初のプロセスとして「中期経営計画(2021~2024年度)」を策定しました。オートメーション技術を共通基盤とした3つの成長事業領域 ― 「新オートメーション事業領域」「環境・エネルギー事業領域」「ライフサイクル型事業領域」での成長を核に、事業を展開するビルディングオートメーション(BA)事業、アドバンスオートメーション(AA)事業、ライフオートメーション(LA)事業、3つの事業全てでグローバルな成長を実現します。

「3つの成長事業領域」での成長

「新オートメーション事業」は、気候変動対応、ウイルスとの共生、働き方改革、インフラ老朽化対応、モノづくりの高度化など、社会構造・環境変化によって生まれるグローバルな社会課題や顧客ニーズの変化に迅速に対応し、オートメーションを通じて高品質、安全、リモート、脱炭素化などの価値を提供。顧客資産の“空間の質・生産性の向上”の実現を支援していきます。

こうした付加価値を提供する際は、一般的により多くのエネルギー・資源を消費しますが、azbilグループはこれまでに蓄積したデータや省エネ・省資源に有効な製品・サービス、ノウハウを活用して事業を展開。「環境・エネルギー事業」として社会の要請や顧客のニーズに応えていきます。

さらに、“空間の質・生産性の向上”と“資源・エネルギーの最小化”を両立するメンテナンスサービスなどをお客さまの資産のライフサイクルに応じて長期にわたって提供するのが「ライフサイクル型事業」です。

これら3つの事業領域を手掛けることができるのは、人を中心とした空間の最適化を構想から設計、施工・据付、エンジニアリング、メンテナンスまでを一貫して追求してきたazbilグループならではの特徴といえます。今後はDXによるエンジニアリング・サービス事業基盤の強化などを通じて、3つの成長事業領域を、国内外・事業領域を超えたオートメーションの共通価値として社会・顧客に提供していきます。

中期経営計画(2021~2024年度)の実現に向けた取組み

<継続的ソリューション創出に向けた投資・施策>

3つの成長事業領域を核とした事業展開を促進するため、中期経営計画においては、新製品・サービスの開発・市場投入を加速する積極的な研究開発・設備投資を行っていきます。併せて、こうした新製品・サービスをグローバルにお届けするための生産・調達体制の強化から、サービスの高付加価値化や事業の効率化に必要な販売・サービス・エンジニアリングのDX施策、ネットワークインフラの強化施策などを実施していきます。また、これら事業成長へ向けた投資にあたっては、資本コストを意識した経営管理の観点からROIC(投下資本利益率)を導入し、経営資源の効率的な活用を実践していきます。

1)研究開発
継続的なソリューション創出に向けた新製品・サービスの開発強化のため、マーケティング機能と開発機能を強化。開発については、2極化が進む顧客ニーズにお応えするためシステムソリューションとデバイス・フィールド機器の開発力の強化を図ります。このため、先進的なシステムソリューション、高機能・高精度なデバイス開発力強化に向けて研究開発拠点「藤沢テクノセンター」を整備・強化します(2022年竣工予定)。

2)営業・エンジニアリング・サービスネットワーク強化、DX促進
SFA(Sales Force Automation:営業支援システム)の導入・グローバル展開や海外の人員・拠点増強など、国内外販売・サービス網のさらなる強化施策に加えて、リモートメンテナンスなどクラウド活用による高付加価値サービスの提供体制整備を進めます。また、事業提携、東南アジア戦略企画推進室を中心とした海外地域事業展開などを実施します。

3)グローバル生産・調達体制の強化
サプライチェーンでの社会的責任を果たすとともに、グローバルな事業展開を支える最適な生産体制の構築に向けて、湘南工場・藤沢テクノセンターが連携して次世代生産システムを構築、マザー工場としての機能整備を図ります。また、グローバルでの需要拡大に対応した生産能力拡大、生産工程の高度化とさらなる自動化の推進を目的にアズビル機器(大連)に新工場棟を新設(2022年竣工予定)するなど海外における生産能力を強化します。

<サステイナビリティ実現に向け、azbilグループならではのCSR経営を実践>

本業を通じて「持続可能な社会へ『直列』に繋がる経営」を追求するとともに、グループ経営の推進とガバナンスの強化、リスク管理・コンプライアンス体制の強化、人を重視した経営、地球環境への貢献・社会貢献を重点取組み領域とするCSR経営を引き続き強化していきます。

1)CSR経営推進と開示の拡充
サステイナビリティへの取組み体制として専門組織・担当役員を設け、「azbilグループCSR推進会議」等を開催、進捗状況等を経営会議、取締役会に報告。後述のSDGs目標や気候変動に関わるリスク・機会等をTCFDの提言に沿って積極的に開示。

2)取締役に関するスキル・マトリックスを開示
中期経営計画に掲げる「持続可能な社会へ『直列』に繋がる貢献」に向けた成長を支えるために取締役に期待するスキル項目を設定、スキル・マトリックスを開示。

3)「健幸経営」を追求
「健幸経営」を推進し、ダイバーシティ&インクルージョンや最適な人材配置を促進。

4)SDGs目標を策定
SDGsについては、独自の4つの基本目標と具体的なターゲット・指標を策定、着実な実行と活動レベル向上に向けた継続的な見直しを実施。

5)国連グローバル・コンパクトに署名
2021年4月に「国連グローバル・コンパクト」へ署名。人権への取組みをグローバルにより強化。

関連情報
2020年度(2021年3月期)決算説明資料
取締役代表執行役社長 山本清博インタビュー
azbilレポート(統合報告書)新長期目標・新中期経営計画の策定